横田早紀江さん陳述書全文

                米議会下院公聴会で「抑えた怒り」横田母証言
連邦議会下院の公聴会で証言する横田早紀江さんと、めぐみさんの写真を掲げる拓也さん=現地時間27日午前11時15分、米・ワシントン


 本日はこのような貴重な機会を与えてくださったリーチ委員長、スミス委員長をはじめとする米議会の議員先生方に感謝いたします。

 私は、今から29年前、昭和52(1977)年11月に13歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみの母、横田早紀江でございます。

 めぐみが中学校からの下校途中に行方不明になってから、どうしていなくなったのか分からない長い長い20年間の苦悩の日々を過ごしてまいりました。

 めぐみが北朝鮮工作員によって拉致され、北朝鮮平壌郊外の工作員養成学校「金正日政治軍事大学」で工作員の日本人化教育の教員をしている、という情報が入ったのが、20年たった平成9(1997)年のことでした。

 こんなに長い間、このような大変なことがどうして分からなかったのだろうと感じつつも、私たちは、それでもめぐみが生きていたのだ、すぐにでも会えるという思いで大変喜びました。

 けれども、北朝鮮にいると分かってから、今日まで9年以上が過ぎたのに、まだ救出できないままです。なぜ、助けられないのか、口惜しくて、悲しくてたまりません。

 一貫して「日本人拉致」を否定してきた金正日は、14(2002)年9月の日朝首脳会談で、一転して13人だけの拉致を認めました。北朝鮮が拉致した日本人は13人どころではありませんが、彼らは、数多くの被害者について、いまだに拉致したことさえ認めていません。

 拉致の疑いがあるとして家族などが調査を依頼しているケースが450人以上あります。日本政府はそのうち30人以上について北朝鮮との外交交渉で名前を挙げて追及しました。

 娘「めぐみ」と、本日家族がこの席に来ています田口八重子さん、増元るみ子さん、市川修一さんら8人は、死亡と通告されましたが、北朝鮮が8人の死亡の根拠として提供した医師の署名入りの死亡診断書、病院死亡台帳、警察作成とされる交通事故調書などは、日本政府の精査の結果「すべて信じるに値しない」ものでした。

 一昨年11月「めぐみの骨」とされるものが、日本政府により持ち帰られましたが、日本の高度なDNA鑑定により全く他人で年齢も違う2人の骨であることが証明されました。松木薫さんのものとされる遺骨も本人のものではないという鑑定結果が出ています。

 これは一昨年11月、偽遺骨とともに日本政府に提供された、拉致直後のめぐみの写真です。この寂しそうな顔を見て、私は思わず写真をなでながら「めぐみちゃんこんなところにいたの。どれほど不安だったでしょう。まだ助けてあげられなくてごめんなさい」と話しかけました。本日、一緒にこちらに参っていますめぐみの弟、拓也ももう1人の弟とともに、この写真を見て男泣きに泣きました。

 14(2002)年9月の日朝首脳会談後、めぐみの娘、私たちの孫であるキム・ヘギョンさんの存在が明らかになりました。今月11日にはめぐみの夫、そして私たちの孫の父が、実は「韓国の拉致被害者」である金英男さんであることが、DNA鑑定で証明されました。金英男さんは、めぐみが拉致された1年後の昭和53(1978)年、16歳高校生で拉致されています。英男さんをはじめ5人の韓国の高校生が拉致されたことが分かっています。ところが、北朝鮮はいまだに英男さんら韓国人を拉致したことを一切認めていません。

 あまりにも数々のうそ、偽りを言い続けながら、開き直っている北朝鮮に憤りを覚えます。罪なく、このような理不尽な国家テロの犠牲になって、今も長期にわたり監禁され助けを求めている世界の12カ国に及ぶ多くの被害者を助け出さねばなりません。ひどい人権侵害に苦しんでいる北朝鮮の人々も助けなければなりません。

 亡命工作員の証言によると、娘は工作船の暗い船底に閉じ込められ「お母さん、助けてお母さん」と壁をかきむしって、絶叫し続けて、暗い海を運ばれたといいます。

 それから四半世紀を超え、既にどの親も老齢のため、残された時間は多くありません。

 めぐみたちはまだ元気であちらにいるのです。そして、あの国がいかに凶暴であり、人の命を何とも思っていないようなところであるということはもう世界中が知っています。貴国のブッシュ大統領が、「悪の枢軸」と言われる通りです。

 たくさんの日本の、韓国の、また多くの国の何の罪もない若者たちが数十年間も抑留され、向こうの思ったように動かなければ強制収容所や、銃殺刑にされるかもしれない中で、一刻一刻助けを待っているのです。まだおぼれたままでいるのです。

 おぼれた人がいれば、私たちはすぐにでも手を差し伸べるのではないでしょうか。ほかのいろんな用事をまずおいて、飛び込んで助けるのが人の心ではないのでしょうか。

 私たちは、本当にもう心身疲れ果てておりますけれども、子供たちが助けを求めている間はどんなことがあっても倒れることができません。

 日本の国民、全世界の自由を愛する国民の総意で、「怒っている」と北朝鮮に態度を示していただきたいと私は願っています。「拉致は許せない。全被害者をすぐに返しなさい。それがないなら経済制裁を発動します」とはっきりと言っていただきたいのです。

 先月には、トーマス・シーファー駐日米国大使がわざわざ新潟の「めぐみ拉致現場」をご視察くださり、拉致のむごさを身をもって感じ「私の人生の中でもっとも悲しい話の一つだ」とお語りくださいました。

 子供たちの失われた年月は取り戻せませんが、世界各国から拉致されたすべての被害者たちを助け出し、これからの人生を自由の地で過ごさせてやりたい、それが私たち家族の心からの願いでございます

 何とぞ、米国議会、政府、国民の皆さまのお力添えをお願いいたします。

 ありがとうございました。

この「抑制された怒り」が説得力あるんだよな。


横田早紀江さん、「拉致」米下院で証言 「怒り」世界に訴える

 【ワシントン=中村将】拉致被害者すべての家族の気持ちを米下院公聴会で代弁するために訪米した横田めぐみさん=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(70)。高齢の身にワシントンまでの道のりは長かった。疲労の色はかくせない。それでも公聴会では「子供たちが助けを求めている間はどんなことがあっても倒れることができません」と言い切った。その原動力は「怒り」だ。

 「あの国がいかに凶暴で、人の命を何とも思っていないようなところかということはもう世界中が知っています。ブッシュ大統領が『悪の枢軸』といわれる通りです」。早紀江さんの言葉だ。

 27日の公聴会星条旗が掲げられた委員会室で早紀江さんは涙を浮かべながら訴えた。「娘は工作船の暗い船底に閉じこめられ、『お母さん、助けてお母さん』と壁をかきむしって、絶叫し続けて、暗い海を運ばれたといいます」。北朝鮮が提供した拉致直後とみられる不安そうなめぐみさんの写真を提示しながら怒りを込めた。

※泣き喚いたり突っ伏したりせず淡々と。

 100人分の傍聴席は全部埋まり、韓国の拉致被害者の家族会メンバーの姿もあった。早紀江さんの証言を聞き目頭を押さえる女性議員もいた。

 「許しがたい」「この問題をはずさない」

 今回の訪米で面会した政府高官らは真剣なまなざしでそういってくれた。米国の「正義」や「愛」が感じられ、「心強い」という。

 早紀江さんが拉致問題について語るとき、よく使う例え話がある。「おぼれた人がいれば、私たちはすぐにでも手を差し伸べるのではないでしょうか。ほかのいろんな用事をまずおいて、飛び込んで助けるのが人の心ではないのでしょうか」

 そして、「怒り」を共有してほしいという。めぐみさんのことだけではない。日本や韓国を含め世界12カ国に及ぶ拉致被害者とその家族の「怒り」だ。

「(被害者らは)向こう(北朝鮮)の思ったように動かなければ、強制収容所や、銃殺刑にされるかもしれない中で、一刻一刻助けを待っている」と訴えた。

「韓国の拉致被害者の家族会メンバーの姿もあった。」ようだが、連中もそれを通して日本人そのものを学習して欲しいな。

新大久保駅で酔っ払いが線路に落ちたのを助けようとしての韓国人留学生轢死のときの父親の見せた抑制した態度と短い言葉への深い共感と韓国人一般を一瞬見直したような感じ、次の瞬間に映された母親の例のチョン風慟哭でそれが一気に醒めたばかりかすぐに当初感じたのと全く逆の強い不快感と失望感だけが残って次の瞬間には事件自体への無関心と早々に忘れようとの無意識が強く働いたような微かな記憶ではある。



◆「助けられず悲しい」 拉致、米公聴会で証言 横田さん、対北制裁訴え

 【ワシントン=中村将】拉致被害者横田めぐみさん=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(70)と、支援組織「救う会」の島田洋一副会長が27日午前(日本時間27日深夜)、米下院の公聴会拉致問題について証言した。公聴会は米国の「北朝鮮人権法」の実施状況の点検が目的で、早紀江さんらの証言が、米国の北朝鮮政策に反映する可能性がある。

 早紀江さんは証言の冒頭、めぐみさんが中学校からの下校途中に拉致された経緯や、日本政府がめぐみさんを拉致被害者と認定してから9年が経過したが、いまだに救出できていない現状などを説明。「なぜ、助けられないのか、口惜しくて、悲しくてたまりません」と訴えた。

 北朝鮮側が提供してきた拉致直後とみられるめぐみさんの写真を掲げ、北朝鮮の非道ぶりをアピール。

 最近の動きとして、めぐみさんの夫が韓国人被害者であることが確実となったことや拉致被害国が12カ国に上っていることにも触れた。

 早紀江さんは最後に「世界が心を合わせ、『拉致は許せない。全被害者をすぐに返しなさい。それがないなら経済制裁を発動します』とはっきり言っていただきたいのです」と訴えた。

 島田副会長は、…拉致問題の解決には、核問題やミサイル問題と同様に経済制裁がポイントになると指摘した。

 家族らは今回の訪米で、イングランド国防副長官やローレス国防副次官、クラウチ国家安全保障担当次席補佐官、レフコウィッツ人権担当特使らと面会。28日午後には集会でボルトン国連大使とも面会する予定となっている。

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 ■大統領と29日面会

 【ワシントン=中村将】訪米中の横田早紀江さんら拉致被害者の「家族会」と支援組織「救う会」のメンバーらがブッシュ大統領と面会することが決まった

 現地時間28日午前(日本時間29日未明)にホワイトハウスで面会する予定

 家族会などの意向を受けた関係機関が米政府首脳との面会を模索していたところ、面会が実現することになった。直接、拉致問題解決に向けて協力を要請することができれば、訪米の成果はさらに大きなものになる。


大欣快事也。


小鼠最後の仕事は、象徴マンゲ止め&経済制裁断行、即時厳命発令即時徹底実施。

4月28日本来の日本国主権回復再独立記念日契機となるように。


        怒りを秘めて悲しめ